税務情報

2022.07.15

クレジットカードで納税するメリット・デメリット

意外と知られていませんが平成28年度の税制改正によって、クレジットカードでの税金の支払い(納付)ができるようになりました。

クレジットカードで支払いができる主な税金【国税】

申告所得税及復興特別所得税      消費税及地方消費税
法人税                法人税(連結納税)
地方法人税              地方法人税(連結納税)
相続税                贈与税
源泉所得税及復興特別所得税(告知分) 源泉所得税(告知分)
申告所得税              復興特別法人税
復興特別法人税(連結納税)      消費税
酒税                 たばこ税
たばこ税及たばこ特別税        石油税
石油石炭税              電源開発促進税
揮発油税及地方道路税         揮発油税及地方揮発油税
石油ガス税              航空機燃料税
登録免許税(告知分)         自動車重量税(告知分)
印紙税                国際観光旅客税
国際観光旅客税(告知分)

利用可能額は、1度の手続きにつき、1,000万円未満、かつ、ご利用になるクレジットカードの決済可能額以下の金額(決済手数料含む)です。

利用可能なクレジットカード
Visa、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club、TS CUBIC CARD

ではクレジットカードで税金を払うメリットとデメリットについてご説明しましょう。


 

【クレジットカードで税金を納付するメリット】

1.24時間、いつでもどこでも手続き・納付することができる
 利用可能時間は24時間で、インターネットにつながる環境があれば、どこからでも行うことができます。
(メンテナンス作業等でご利用できない時間が生じる場合があります。)
2.資金繰り対策
 クレジットカードで税金を納付する場合、決済時に納付は完了しますが、納税者が現金を用意するのはカード代金の引き落とし時となります。つまり1カ月ほど資金の確保に余裕が出来る場合があります。
 また、支払方法をリボ払いなどにすることで、分割払いが可能になります(※)。
(※)カード会社により異なります。
3.ポイントが貯まる
 税金の納付ですが、クレジットカードのポイントが貯められます。
※一部ポイントが貯まらないカードもあります。税金の支払いでポイントが貯まるか、ご利用のカード会社へお問い合わせください。
4.現金を持ち歩かなくてすむ
 現金で税金を納付する場合、金融機関、税務署の窓口に出向く必要があります。
 クレジットカード払いにすれば、現金を持ち歩く必要がなくなり、窓口まで出向く手間ももちろん省けます。


 

【クレジットカードで税金を納付するデメリット】

 クレジットカード納税をすることによるメリットの反面、デメリットもあります。

1.手数料が必要になる
 税金をクレジットカードで納付する場合、納付税額に応じた決済手数料がかかります。
2.領収書が発行されない
 支払い内容は、クレジットカードの利用明細書で確認することになります。
 領収証書が必要な方は、最寄りの金融機関又は所轄の税務署の窓口で納付してください。もしくは納税証明書を発行申請する必要があります。
3.納税猶予等が受けられない
 納付手続の完了後、その納付手続により納付済となった国税については、納税の猶予等を受けることはできません。

 平成 29年 1月 4日からクレジットカード納付がスタートし、令和元年度時点では振替納税、電子納税、クレジットカード納付を合わせたキャッシュレス納付の割合は 25.6%まで拡大しました。
 政府は中期的な目標として「納税者が税務署等の窓口に赴くことなく、自宅や事業所で、スマート、スムーズ、スピーディーに納付できる姿」を掲げ、令和7年度までにキャッシュレス納付比率を4割程度まで引き上げることを目指しています。

【参照】
国税クレジットカードお支払いサイト
https://kokuzei.noufu.jp/jpn/

国税庁「クレジットカード納付の手続き」 
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/nofu-shomei/nofu/credit_nofu/index.htm

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