経営情報
2021.12.29
オフィスで納税? 金融機関に行かなくても納税できる「ダイレクト納付」とは
「税金を納付するために混雑している銀行へ行くのは面倒だなあ…」
「忙しくて銀行へ行く暇がない!」
そのような思いをされた方はいらっしゃいませんか?
納税手続きは、次のとおり様々な方法があります。
①金融機関又は税務署の窓口で現金納付する。
②振替納税を利用する。
③インターネットを利用して納付する。(ダイレクト納付・インターネットバンキング)
④クレジットカードで納付する。
⑤QRコードによりコンビニエンスストアで納付する。
今回は、③の「ダイレクト納付」の概要とメリット・デメリットをご説明いたします。
ダイレクト納付の概要
ダイレクト納付とは、e-Tax(国税電子申告・納税システム)により申告書等を提出した後、納税者ご自身名義の預貯金口座から、即時又は指定した期日に、口座引落しにより国税を電子納付する手続きです。
ご利用に当たっては、事前に税務署へe-Taxの利用開始手続を行った上、税務署又は利用される金融機関に専用の届出書を提出していただくか、e-Taxにより届出書を提出する必要があります。
ダイレクト納付のメリット
ダイレクト納付は、税務署や金融機関に出向くことなく、自宅やオフィスなどから納付が可能となるほか、インターネットバンキング等による電子納税にはない次のようなメリットがあります。
◆ 納付手続が簡単(電子申告等の後、簡単な操作で納付手続が完了)。
◆ インターネットバンキングの契約が不要 銀行やATMの手数料等がかかりません。
※指定した預貯金口座がダイレクト納付に対応している必要があります。利用可能な金融機関は国税庁のウェブサイトにあります利用可能金融機関一覧からご確認ください。
◆ 即時又は期日を指定して納付することが可能。
期日指定ができますので、たとえば納付日を入金日のあとに設定することで資金繰り調整などが可能となります。
◆ 税務署や銀行の窓口が閉まっていても、e-Taxの利用可能時間かつ銀行のシステムが稼働している時間であれば納税を行うことが可能。
◆ 税理士が納税者に代わって納付手続を行うことが可能。
特に利用回数の多い手続きに便利です(源泉所得税等の毎月の納付手続など)。
ダイレクト納付のデメリット
◆書面による「ダイレクト納付口座の届出」が必要である。
◆指定した納付日の前日までに預貯金口座への入金が必要である。
◆預貯金口座に当日入金した場合は、再度ダイレクト納付の手続きが必要である。
◆修正申告・期限後申告などにより過年度分の納税は期日指定に納付ができず、即日納付しか選択できない。
◆領収書が発行されない(領収書が必要な場合は、金融機関もしくは、税務署窓口での納付が必要となります。)。
電子納税に関しては、年々改定が行われており、納税者が利用しやすいようになってきております。納税作業の効率化をおこなうのであれば、「ダイレクト納付」の導入はその恩恵を受けることができます。
電子申告・電子納付の申請や届出はいくつかのステップがありますが、手続きが完了すれば、納付が本当に簡単になります。便利なダイレクト納付、この機会に導入をご検討されてみてはいかがでしょうか。