経営情報 / 相続情報

2021.12.08

会社と次世代の未来 No.1

自分が会社を退いた時のことを考えられたことはございますか?

 

自らの手で立ち上げた会社、受け継いだ会社。

次世代へ会社を託す方法、事業承継についてお話します。


事業承継とは、自らが経営を退くとき『経営』『資産』『知的資産』という会社の財産を、スムーズに後継者へ橋渡しをすることです。

≪経営≫

中小企業にとって、トップの交代は非常に大きな変革ですから、従業員が不安を感じることもあるでしょう。経営とはこのような社内での信頼関係など、人材に関することが密接に関わりあっています。

 

≪資産≫

事業用資産の引継ぎに関して重要な点は、所有者(名義)が誰なのか、に尽きるでしょう。事業主個人か法人か借用か。所有者が法人であれば引継ぎに関しては行うことはありませんし、第三者からの借用についても新たな契約書を結び直すことが出来れば基本的に問題はありません。しかし、所有者が個人ということになると、後継者への引継ぎも考えなければなりません。個人から個人へ財産を移したい場合、『贈与』『相続』『譲渡』のいずれかを選ぶことになり、個人から同族法人へ名義を変更する場合は『譲渡』となるのが一般的です。

 

 事業用資産の引継ぎ方法をさらに確認してみましょう。

一番気をつけなければならないのは個人所有の場合ですが、多くの経営者が当てはまると考えられます。『贈与』であれば多額の贈与税が発生する可能性があり、『譲渡』でも所得税は覚悟しなければなりません。また、『相続』であれば相続人同士の話し合いが上手くまとまらないこともあるかもしれません。

 

また、事業用資産以外に代表的な重要項目は、自社株(非上場株式)です。保有数によって議決権に影響するなど経営権を保有する上で重要な項目となります。

≪知的資産≫

知識、技術、長きにわたる経営によって培われたノウハウ。知的資産といわれるものの代表的な資産ですが、他にも経営者自身の人脈や信用、顧客情報などは、目に見えない重要な資産といえるでしょう。


この3つがどのような意味を持っているかを考えると、事業を承継していく上で非常に重要な要素であることがわかります。

 

経営であれば信頼関係、資産であれば所有者の移転、知的資産であれば後継者への技術承継等、どれにも長い時間が必要となるでしょう。早期から手を打つことにより、様々な選択肢が取れるということになります。

 

今回は事業承継の基礎的な考え方についてお話しました。

次回以降は、具体的な方法を中心にお伝えします。

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